KYOTO Next Award インスパイア・スタディーツアー(丹後編)レポート

― 地域と共創する挑戦の現場から、未来の京都ブランドを考える ―

ABOUT AWARDKYOTO Next Award について

京都府域の取り組みからつながりをつくりたい

2026年4月22日、京都商工会議所主催「KYOTO Next Award インスパイア・スタディーツアー(丹後編)」が開催されました。
本ツアーには、一般社団法人イノベーション・キュレーター協会よりイノベーション・キュレーター藤田始史さん(5期生)がコーディネーターを担い、現場での学びを深める場づくりを担いました。

本プログラムは、KYOTO Next Awardの受賞企業・ファイナリストの現場を訪問し、経営者の挑戦や思いに直接触れることで、次の京都ブランド創出につながるヒントを得ることを目的としています。


■地域を動かす「旗振り役」の実践

― 株式会社ローカルフラッグ(与謝野町)―

最初の訪問先は、KYOTO Next Award 2025 最優秀賞を受賞した株式会社ローカルフラッグ。
代表の濱田祐太氏より、与謝野町の地域資源であるホップを起点に、クラフトビール事業「ASOBI BEER」を軸としたまちづくりへと展開してきた経緯を伺いました。同社の特徴は、単なる商品開発にとどまらず、地域企業との連携や新たなプロジェクトを次々と生み出しながら、「挑戦と共創があふれるまち」を実装している点にあります。現在では全国約500店舗に展開されるなど、事業は大きく広がりを見せています。また、行政や地域の関係者を巻き込みながらも、自らが担う領域と他者に委ねる領域を明確に分けている点、そして何より「共感でつながること」を重視した関係づくりは、参加者にとって大きな学びとなりました。

昼食交流会では、TANGOYA BREWERY & PUBLIC HOUSEにて実際の場の空気を体感しながら、参加者同士の対話も活発に行われました。


■限界集落から生まれる、新たな価値創造

― 株式会社まにま(京丹後市峰山町)―

午後は、KYOTO Next Award 2025 ファイナリストの株式会社まにまを訪問。
代表の足立樹律氏より、地域おこし協力隊として移住後、温浴文化への想いを起点に古民家を活用したサウナ施設「蒸-五箇サウナ-」を立ち上げた経緯を伺いました。同社の取り組みは、単なる観光施設の運営ではなく、「集落の暮らしと観光を掛け合わせる」ことで、地域の持続可能性を高める挑戦です。

限界集落における課題を真正面から捉えながら、関係人口の創出や地域資源の再編集を通じて、「村まるごと健康ランド」という構想へと発展させている点は、非常に共感でき、地域の魅力を高める事業としての価値と可能性を感じるものでした。

当日は天女の里の散策やサウナ体験を通して、参加者は五感で地域の魅力を体感。自然環境と一体となった体験を通じて、普段とは違う「ととのう」を感じる機会となりました。なお、同社は6月にサウナイベントの開催も予定しており、地域内外から人が集まりとっても盛り上がるようです。


■キュレーターの役割 ― つながりから学びを深める

本ツアーでは、コーディネーターである藤田さんが、参加者・事業者双方の関係性をつなぎながら、また最初の訪問先の濱田代表が次の訪問先のまにまさんのも説明側に回ったり、一緒にサウナに入って語り合ったりと地域内外の広がりと関係性の豊かさを感じる充実した時間となりました。藤田さんは、もともとの自身の活動からの関係性を活かし、応募にも関わり、今回の当日の場づくりまで自然体、今回の受賞企業との接点は、行政的な文脈ではなく、個人的な関心やつながりから生まれたものです。そして、それぞれの事業者の持つ多層的なネットワークと参加者も含めた今回の場がまた新たな挑戦を生み出す土壌となっていきそうです。

また、単なる視察に終わらせず、地域や活動に興味がさらに深まる問いを投げかけ、参加者の気づきを引き出し、次のアクションにつなげる伴走者としての役割。地域のことが好きなことが伝わってくる、そして参加者も何か行動しようって思える場づくりが良かったです。

訪問企業の事業内容は、こちらからご覧ください

株式会社ローカルフラッグ https://local-flag.co.jp/

株式会社 まにま https://musu-sauna.com/


イノベーション・キュレーター協会としても、応募者発掘や説明会の実施に続き、今回のツアーを通じて
“学びと挑戦が循環する場”の創出の一助となればいいなと思います。

今後も、現場から生まれる価値をつなぎ、次の挑戦へと伴走してまいります。

【予告】KYOTO Next Award 2027 

来年1月くらいに募集開始予定。詳細が決まり次第、Webサイトでご案内されるということでした。

▼KYOTO Next Award Webサイト

KYOTO Next Award | 京都ブランド推進連絡協議会

「京都創造者大賞」を発展させた「KYOTO Next Award」。 次の時代を創造する“兆し”を“発掘”し、オール京都で“表彰”することで、日本だけでなく世界に向けた「未来の京都」…

京都の未来をともに描く伴走支援

KyotoNextAwordに関わらせていただいた機会を通して、イノベーション・キュレーターと思いを持った地域企業とつながりが相乗効果を生み出しています。
企業にとっては自社の地域や社会での存在価値を再確認し未来を描く契機となり、地域に共創の輪を広げていくこと。
イノベーション・キュレーター協会はこれからもイノベーション・キュレーターを生み出し、イノベーション・キュレーターは京都の未来を担う企業や地域を、磨き、育てる伴走者として活動を続けていきます。

運営:一般社団法人 イノベーション・キュレーター協会 (報告:イノベーション・キュレーター 阪本純子)