細野光男さん ― イノベーション・キュレーター塾生インタビュー(第7期生)
イノベーション・キュレーター塾は、”四方よし”ビジネスの伴走者を育てる塾、社会課題を生まない社会をつくるためにできること
今年(2022年)7月に7期生として卒塾された方に、インタビューを通して、塾の魅力と卒塾後に向けた取組みについて聞いてみました。今回は、定年退職後、家業の後継ぎとして、また中小企業診断士として中小企業の経営支援にも取り組んでいる細野さんにお話しをお伺いしました。塾期間中に同期の塾生メンバーと一緒に細野さんのお店のある新京極商店街を歩き回って気づきを話し合ったり、課外授業に参加したりと積極的に参加いただいていました。卒塾後には京都府の「商店街これかラボ」にも参加され、商店街での活動の実践を加速されています。
Q: なぜ,イノベーション・キュレーター塾に参加しようと思われたのですか?
~社会課題を生まない社会をつくる~
細野: 2019年8月に36年間務めた製造業の営業職を定年退職し、翌2020年1月に家業のお土産物屋さんを継承、同5月に中小企業診断士登録をしました。中小企業診断士の先輩から、イノベーション・キュレーター塾の話を聞いて何か気になっており、説明会に参加していました。その中で社会課題を解決するというよりも生まない社会を作ると言われたのが印象的で入塾を決めました。
Q: 塾期間中に,取り組まれたマイプロジェクトはどんなことでしたか?そこに込められた思いは?
~人と人を繋ぐ場づくり~
細野: 土産店が新京極商店街に所属しており、そこから「商店街広場でマルシェを行い、人の居場所づくり、人と人を繋ぐ場づくり」をマイプロジェクトとしました。新京極商店街は、食品や日用品を販売している小売店はほとんどないため、コロナ禍では本当に閑古鳥状態で近隣の住民との結び付きが弱いと改めて感じました。
Q: イノベーション・キュレーター塾を受講する中で,どんな気づきがありましたか。また,その気づきにより、当初想定していたマイプロジェクトは変化しましたか?
~ストロングルーツで思い出したことが軸になる~
細野: ストロングルーツで自分を見つめる際に、40年以上前の大学時代に1ケ月以上禅寺にいたことがあり、自分の居場所を探していたことを思いおこしました。自己受容できる場所が欲しかったことがマイプロジェクトに繋がっていることに気が付きました。マイプロジェクトの内容そのものは変わりませんでしたが、自身とマイプロジェクトの関係が再認識できました。
Q: ストロングルーツがつながったんですね。そこから、卒塾後の取組が加速されたんですね。
細野: はい、そうだと思います。卒塾後、2022年11月、新京極商店街の広場で「新京極ふれあいマルシェ」を開催しました。近郊の農業生産者の方の協力を得て、採れたて野菜・加工品を出店し近隣の方に来ていただきました。「ふれあい」をつけたのは人の繋がりを大切にしたい想いからです。また売上10%を商店街の収益金としていただき、全額子供の食に寄付することができました。まずスタートしたところです。来年も継続して行う予定なんですよ。
Q: これからどんな未来を実現したいと思っていますか?
~人にフォーカスしていく~
細野: コロナ禍で引きこもりの人も増えているようですが、「人の居場所づくり」をいろんなところで提案していければいいなと思っています。商店街の公園を活用して地域の発信と受信に役立てたいと思いますが、あくまで「人」にフォーカスして行いたいと思っています。
Q: イノベーション・キュレーター塾ならではといえるおすすめのポイントは何ですか?
細野: 多様な経験をされておられる塾長、講師の生の話が聞けていろんな刺激を受けることができることです。そして塾生同士のコミュニケーションを通して新しい人の繋がりがあり、そんな中でさらに自分のマイプロジェクトが洗練されていきます。大きなことでなくても、一歩踏みだすきっかけになると思いますし、人生を変えていく指針ができる人もおられますよ。
Q: どんな人にイノベーション・キュレーター塾の受講を勧めたいですか?
細野: 現状から何か少し変えたい、新しいことを行いたい、刺激を受けたい人には是非お勧めです。また考え方がどんどんブラッシュアップされていくので、自分をもう一度見つめたい人にも受講をお勧めしたいです。
―――――
新京極商店街というフィールドを存分に活かしながら、積極的に多世代間のつながりをつくっておられる細野さん。イノベーション・キュレーターとして、ますます巻き込む力を活かして活躍されるとと思います。
お話しいただき、ありがとうございました。
――
終了した第7期イノベーション・キュレーター塾についてはこちら
その他の卒塾生インタビューはこちらから